チャットレディに開業届けが不要な理由!
個人事業主の方が開業届けを税務署に提出すると、税金が安くなるなどの優遇を受けることができます。
とは言え、開業届けの提出には慣れていないと面倒な点もあります。
また、「個人事業を行う場合、必ず開業届けの提出が必要」と思い込んでいる方もいるかもしれませんが、これは誤りです。
しかし、義務ではないとは言え、税金が安くなるならやっぱり提出した方がいいのかも、とも思ってしまうかもしれませんね。
こうなるといろいろごちゃごちゃしてきて訳が分からなくなりますね。
結論を先に行ってしまえば、ほとんどのチャットレディの方にとって、開業届けの提出は不要です。その理由を分かりやすく解説します。
ほとんどのチャットレディの方に開業届けが要らない理由
ほとんどのチャットレディの方にとって開業届けの提出が不要な理由は、大きく分けて次の三つになります。
① 個人事業主として働く場合、開業届けの提出は必須ではない
② 税制上の優遇は収入が多かったり、何年も継続して働かなければ大きなメリットにならない
③ チャットレディを辞めるときに廃業届が必要
ひとつずつ詳しく見てみましょう。
① 個人事業主として働く場合、開業届けの提出は必須ではない
まず、最初にも書きましたが、個人事業主として働く場合、開業届けの提出は義務ではありません。
提出しなかったからと言って、税務署から電話がかかってきたり、後で罰金の支払いが発生するなどの怖いことはないので安心してください。
あえてデメリットを挙げるとすれば、それは税制上の優遇措置を受けられないことです。
とは言え、これから説明しますが、開業届けを出したからと言って、すべてのチャットレディが大きな税制上のメリットを得られるわけではありません。
それどころか、収入がそこまで多くないチャットレディの方や、チャットレディを始めてみたけど合わずに短期間で辞めてしまう場合は、開業届けを出しても手間の方が大きくなるリスクがあります。

② 税制上の優遇は収入が多かったり、何年も継続して働かなければ大きなメリットにならない
開業届けを出す最大のメリットは青色申告で65万円の所得控除が受けられることです。つまり、65万円分の利益まで税金の負担が発生しません。
また、3年間赤字を繰り越せたり、10万円以上のパソコンを一括で経費にできたりします。
毎月数十万円から100万円を超える収入を得ている方は、青色申告による節税効果はかなり大きいです。
ですが、逆に言うと、チャットレディを始めたばかりで収入がほとんどない方や、毎月10万円以下の収入しかない副業チャットレディの方などは、あまり青色申告の節税メリットは大きくありません。
もちろん、それでも青色申告の方が税金は安くなるのですが、次に述べるように慣れない方が開業届けを出して青色申告を行うのはかなり大変です。
青色申告を行うには一定の手間がかかり、会計ソフトや会計士に頼る場合はその分のコストも発生します。
手間やコストの大きさと節税できる金額を考えたときに、青色申告が有利かどうかはちゃんと考えた方が良いです。

③ 青色申告を行うのは慣れないと大変
開業届けの提出には税務署に提出する書類の作成が必要です。
また、開業届けを提出した後にチャットレディを辞める場合、今度は廃業届の提出が必要になります。
開業届けも廃業届けも書類の作成はそこまで難しくないので、10分程度で終わってしまいます。
何だ、そんなに簡単なら開業届けは出した方がいいじゃん、と思った方もいるかもしれません。
ですが、開業届けと廃業届けの作成・提出よりもずっと厄介なのは、青色申告です。
開業届けを提出することによって得られる税制上のメリットは、基本的に青色申告を行わなければ得られません。
ところが、青色申告は複式簿記での帳簿が必要だったりと、とにかく提出書類の作成が大変。
最近では便利な会計ソフトも登場していますが、会計ソフトだって全く知識0の方が簡単に使いこなせるものではありません。
かといって、会計士に依頼すると少なくとも年間10万円くらいは費用が発生します。
毎月数十万円~百万円を稼ぐレベルのチャットレディならもちろん青色申告を行うべきですが、白色申告で十分なくらいの収入の方は、わざわざ開業届けを出して青色申告を利用するメリットは少ないでしょう。
特にチャットレディは、はじめは収入が思ったように上がらないことも多いです。
また、どうしてもお仕事が合わず、半年・1年と経たない間に辞めてしまう方もいます。
それなのに、最初から頑張ろうとして開業届けを出し、青色申告の準備をしてしまうと、無駄になってしまうリスクもあります。
最初から一定の収入が見込める、すでにネット上で有名な方であれば話は別ですが、そうでない方は1年目は開業届けを出したとしても、白色申告を選んでおいた方が無難かもしれません。
チャットレディのお仕事に慣れ、収入も増えてきてから青色申告を考えると良いです。