チャットレディは持続化給付金を貰える?-気になるポイントを解説
新型コロナウイルスの感染拡大による経済状況の悪化に対して、日本は中小企業と個人事業主を対象とした持続化給付金の制度を制定しました。
4月時点で発表された内容はまだ最終的に確定のものではなかったのですが、5月1日から申請が始まったことで申請の条件なども最終的に確定しています。
ライブチャットで得た報酬を確定申告していたチャットレディの方は、コロナウイルスや緊急事態宣言による自粛によって売り上げが50%以上落ちた月があれば、最大で100万円の持続化給付金の支給を受けることができます。
今回は給付金を申請するための条件と気になるポイントをまとめました。
チャットレディが持続化給付金を申請するための条件
持続化給付金の支給を受けられる条件は二つあり、どちらの条件も満たす必要があります。
- 新型コロナウイルス感染症の影響により、 ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者。
2.2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続 する意思がある事業者。
チャットレディに限定して分かりやすく言えば、2019年にチャットレディで得た報酬を事業所得として確定申告しており、2020年1月以降の売り上げが前年同月比で50%以上減少した月があれば、基本的に支給対象となります。
例えば、2019年4月の売り上げが40万円で、2020年5月の売り上げが17万円なら支給対象になります。
支給額は売り上げの減少分の13万円×12ヶ月分で156万円となりますが、個人事業主の支給上限額は100万円なので100万円となります。
また、白色申告をしていた場合は、2019年分の毎月の売り上げ額は2019年1年間の売上額を12ヶ月で割った金額となります。
例えば、2019年1年間の売り上げが300万円なら、1ヶ月の売り上げは300万円/12で25万円となります。
この場合、2020年の売り上げが減った月で、売り上げが12.5万円以下になった月がないといけないので、青色申告よりはハードルが上がります。
もう一つのポイントとして、売り上げは事業所得でなければいけないことです。雑所得は売り上げに含まれないので注意してください。
なお、今回の持続化給付金はできるだけ支給を行うために柔軟な対応を取るとしています。
2019年に確定申告をしていない場合は2018年の申告を利用できたりするなど、書類が用意できない場合は救済策が利用できる可能性もあるので、詳しくは持続化給付金の公式サイトを確認してください。

確定申告の控えに受領印がない場合の対応
必要書類となる確定申告の控えには受領印が押されていることが条件となります。
e-Taxで確定申告を行ったり、直接税務署に書類を持っていって確定申告をした場合は、確定申告の控えに受領印が押されているので、問題はありません。
ですが、郵送で送った場合には、控えを送って貰う返信用封筒がなければ、受領印を押された控えを貰うことはできません。
その場合は、税務署に「納税証明書」の発行を依頼し、この書類を代わりに使うことができます。
納税証明書は何種類かありますが、持続化給付金の申請に使うのは「納税証明書その2」になります。
また、記載してもらう所得金額は「事業所得」を選択しましょう。
持続化給付金の支給額は事業所得の増減で決まるからです。
納税証明書は郵送やe-Taxで申請できますが、直接税務署に行って申請することでも入手できます。
「性風俗事業者」は持続化給付金の支給対象とならないのであれば、チャットレディも貰えない?
持続化給付金の申請条件に当てはまっていても、給付金を貰えない場合があります。
宗教団体や組織はそのうちの一つですが、チャットレディにとって気になるのは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)に規定する「性風俗 関連特殊営業」又は当該営業にかかる「接客業務受託営業」を行う事業者」も対象外となること。
アダルトもOKのチャットレディは性風俗事業者になってしまうの?ノンアダルトのライブチャットしかしていなければ問題ない?
いろいろと不安になる文面ですが、安心してください。
5月12に行われた参院財政金融委員会で中小企業庁は、性風俗業界で働く個人も持続化給付金の支給対象となるという見解を明らかにしています。
対象外となるのは、性風俗店などを経営する事業者ということです。
ライブチャットのお仕事が性風俗事業に当たるかどうかは分かりませんが、どちらにしろ少なくとも個人は持続化給付金の対象となります。
2019年に確定申告を行っていて、なおかつ2020年に新型コロナウイルスの影響で売り上げが前年比で50%以上落ちた月があれば、基本的に給付金を受け取ることができます。

チャットレディで持続化給付金の条件に当てはまる方は書類を揃えて早めに申請しましょう
2019年にきちんと確定申告をしていれば、持続化給付金の申請に必要な書類を揃えるのは難しくないはずです。
ネックになるのは確定申告の控えに受領印が押されていない場合ですが、これも税務署に行って納税証明書を申請すれば比較的短期間で手に入れることができます。
後は申請自体もオンラインでできるので、ウェブサイトで必要事項を入力し、必要な書類を画像化したものをアップロードするだけです。
普段はあまりパソコンに触らない方も、手順に従えばそれほど難しくなく完了できるはずです。
持続化給付金の財源としては十分な予算が組まれており、また今後も補正予算が組まれる可能性は高いとされています。
ですが、善は急げ、です。
支給条件に該当するのであれば、すぐに書類を集めて申請してしまうようにしましょう。
前年比で売り上げが50%以上落ちている月があるなら、ほとんどの場合は上限の100万円を支給されるはずです。
専業でチャットレディをしている方も、副業の方も、100万円は大きな助けになる金額のはずです。